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週刊エコノミスト Online 闘論席

古賀茂明の闘論席

撮影 武市公孝
撮影 武市公孝

 2月27日、安倍晋三首相が「全国の小中高一斉休校」を「突然」要請し、日本中が大混乱に陥った。

 政府の「新型コロナウイルス感染症対策本部」の設置が1月30日。準備期間はあったはずだが、発表時点での具体策はゼロ。本来は、必要な法案や予算案の概要くらいは説明しなければならないのに、「政治判断」だから準備不足は仕方ないという居直りには驚くばかりだった。韓国が、日本の10倍以上、1日1万件超の検査を実施し、2月26日までに複数の法改正も実現したのに比べると大きな違いがある。

 日本の対応が、こうした「泥縄式」になる最大の原因は、安倍政権の「パフォーマンス政治」にある。その特色は、各界の知恵を集めてきめ細かく政策を作る代わりに、官邸官僚が見栄え最優先で「やってる感」を演出するのにほぼ全精力を傾けることだ。

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