経済・企業ゲームの未来

人気タイトルの長寿化 課金ゲームは新規参入が困難に インディー市場が新たな活路=岡安学

「東京サンドボックス」のようなインディーゲーム見本市も国内で増えてきている 筆者撮影
「東京サンドボックス」のようなインディーゲーム見本市も国内で増えてきている 筆者撮影

 コンシューマー機がメインであった時代は、店頭でのソフトの販売、いわゆるパッケージ販売が主流だった。そのため新作タイトルがもてはやされ、ヒットタイトルも数カ月たつと次の新作タイトルに取って代わられてしまう。このあたりはゲームに限らず、映画や書籍、音楽などのメディア展開と変わらない。

 しかし、オンライン対応ゲーム(オンラインゲーム)が台頭してくると、同じタイトルでデータのアップデートを繰り返すことで、遊ぶ期間のサイクルが長期化するようになった。パッケージ販売の時は、ゲームタイトルの後ろに「2、3……」といった数字を付け、次回作として新たに販売していたが、オンラインゲームは細かい修正を頻繁に繰り返すため、次回作の概念を持たなくなってきている。

 買い切りのパッケージ販売の場合は、リリース直後の販売時の売り上げが重視されており、それ以降に稼ぐ手段はあまりない。そのため、絶えず新作タイトルを出す必要がある。

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