トップに聞く「コロナ後の世界」 村田善郎・高島屋社長 「豊かさ」の変化にきめ細かく対応
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国内店舗は、外出自粛や緊急事態宣言に伴う全館臨時休業などによって、店舗売り上げが大きく落ち込んだ。4月は前年比75・7%減、免税売り上げは99・9%減、5月(速報)は64・2%減、98・7%減となった。今回の危機は世界経済全体に及び、国内でも全国で経済活動が停滞している。この状況は長期に及ぶと考えられ、今後再び店舗を休業せざるをえない状況になることが、当社にとって最大のリスクになる。
グループの課題は、国内百貨店の収益力低下だ。百貨店市場の縮小や営業費の高止まりが主な要因だ。コロナ以前から、従来の長期プランを一旦中止し、コスト構造改革を中心とする3カ年の緊急的経営計画の策定に向けて準備を進めてきた。海外事業の中心的役割を担うシンガポール高島屋S.C.は、現時点で食料品のみの営業になっているが、周辺国の富裕層マーケットを含めコロナ後の反動増が大いに期待できる。営業投資を順次実施…
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週刊エコノミスト
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