北條一浩/桐山友一
有料記事
編集部から
ツイッターで思いがけない経験をした。私のつぶやきに「いいね」8千件、リツイートが6千件にまで達したのだ。
さる出版社の周年企画の本を買うと、リーディングトラッカーという読書補助具がもらえますよ、と紹介した内容だった。これは、本にあてれば読みたい行だけに集中できる便利なシロモノ。私は曖昧な知識で「読書が苦手な人や発達障害にもいいかも」などとつぶやいた。「これ欲しい!」等のコメントも多く、本来ならわがつぶやきの秀逸さを誇ってもいいのだが味わったのはむしろ恐怖。なぜなら私は実はリーディングトラッカーの名称すら知らず、視覚障害やディスレクシア(読み書きに関わる学習障害)の方に活用されていることの知識も浅いまま書いたからである。
そしてあたりまえに考えていた読書という行為に多くの困難があることを知り、慄然(りつぜん)とさせられたのだった。
残り794文字(全文1169文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める