経済・企業2020年後半 日本・世界経済大展望

ブラジル 感染者数212万人 自動車業界を襲うコロナ=美代賢志

コロナで開店休業状態のサンパウロの米シボレーのディーラー(筆者撮影)
コロナで開店休業状態のサンパウロの米シボレーのディーラー(筆者撮影)

 ブラジル保健省が7月20日午後6時に発表した新型コロナウイルスの国内の感染状況は、累積感染者数が211万8646人で、累積死者数が8万120人。依然として、状況が改善する兆しは見られない。

 こうしたなかでブラジル地理統計資料院(IBGE)が7月16日、パンデミックにより廃業する企業が6月中旬の時点で52万2700社になるという企業活力調査を発表した。廃業する企業の99・2%が、従業員数49人以下の小企業。産業別に見ると49・5%がサービス業で、商業が36・7%。工業は6・4%だ。製造業が少ないように見えるが、ブラジルの自動車産業にも影響は及び始めている。

 国内自動車製造会社協会(ANFAVEA)が7月6日に発表した最新の業界データでは、乗用車とSUV(スポーツタイプ多目的車)のような小型商用車の2020年6月の新車登録台数は前月比116・6%増(2・16倍)の12万2795台。経済活動の再開で急回復したように見えるが、上半期の新車登録台数は前年同期比50・5%減の80万8824台。同期の製造台数は、68万5799台で、前年同期比58・5%減だった…

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週刊エコノミスト

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