マーケット・金融独眼経眼

同時進行する株高・金高の原動力=渡辺浩志

     金価格の上昇が続いている。その最大の要因は、財政・金融政策の協調(財政ファイナンス)による実質金利の低下にある。

     コロナ禍に際し、政府は拡張財政を行い、米連邦準備制度理事会(FRB)は国債を無制限に買い入れてきた。結果、米国の名目金利は横ばい圏にとどまる一方、通貨供給量の増加でインフレ期待が刺激され、実質金利(=名目金利−期待インフレ率)が低下した。

     金価格とは、金とドルの交換レートであるから、ドルの価値と表裏一体だ。ドルは名目金利の分だけ持ち分が増え、インフレの分だけ価値が下がる。そのため名目金利とインフレ率の差である実質金利が下がれば、ドルの価値は下がり、金の価値が上がる。

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