売られすぎ消費、レジャー、インバウンド=大川智宏
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コロナ禍は、世界経済に深い影を落としたが、ワクチンの開発期待などで明るい兆しが見え始めている。その中で、今回は特に悪影響を被ったインバウンド銘柄の復活に焦点を当ててみたい。
まず、銘柄を考える際に気を付けたいのは、過去にインバウンドの恩恵を受けたとはいえ、コロナ禍以前から低迷の兆しがあった事業や、コロナ禍で構造的に事業の根底から変化する可能性のある業種だ。例えば、アパレル企業はコロナ前からファストファッションの流れに抗(あらが)えない状態にあった。また、日本航空(JAL)、ANAホールディングスに代表される空運も、一定の需要は戻ろうが、テレワークの普及で国内外の出張の減少が予想され、構造的に厳しい状態が継続するだろう。
また、再成長が見込める業種も、現在の株価の水準が重要だ。モバイルWi−Fiサービスなどを提供する日本通信など通信各社は、菅義偉氏の携帯電話通信料金値下げの発言で株価が高騰している。また、かつて中国人観光客を中心に「爆買い」ブームを引き起こしたビックカメラなどの家電量販店は、EC(電子商取引)販路の拡大や今夏の酷暑による空調需要などで、すでに戻している銘柄が多い。一部のホテルや旅行関連銘柄も、Go…
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週刊エコノミスト
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