基礎から分かる! バイオ医薬銘柄 見極める4カ条=川村龍太
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バイオ医薬企業の株価はボラティリティー(株価の値動き幅)が大きく、治験などのイベントにも左右されるため、見極めが難しい業種の一つである。中長期の視点で、銘柄を選定するポイントを4点紹介する。
ポイント1 第2相が最初の関門
医薬品開発には、人を対象とした臨床試験が必要である。厚生労働省から医薬品としての承認を得るのを目的とする臨床試験を「治験」と呼び、主に3段階で進める。安全性を見る第1相試験(P1)、有効性を確認し最適容量を決定する第2相試験(P2)、最終的な薬の有効性を判断する第3相試験(P3)を経て、厚労省に製造・販売の承認申請を行う。
企業価値に大きな影響を与え得る最初のポイントは、P2の結果である。研究段階で構想した薬効が臨床でも有効かを実証する最初の試験だからだ。その後の最大のポイントは、やはり最終試験のP3の成否だろう。希少疾患に注力するバイオ医薬企業のJCRファーマを例に、治験イベントが株価にどう影響したか見てみよう。
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週刊エコノミスト
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