ゼロゼロ融資 3年後に来る“ショック” 再編圧力はさらに強まる=三好悠
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新型コロナウイルス禍による中小企業の資金繰り対策として、国が実質無利子、無担保の「ゼロゼロ融資」を開始したことで、信用金庫を含め民間金融機関で融資残高が大きく伸びている。しかし、金融機関にとって正念場となるのは、実質無利子の期間が切れる3年後だ。人口減少など、もともと厳しい経営環境に置かれている地域の信金にとって、貸出先の業況が悪化して信金の財務が傷めば、さらなる再編圧力ともなりうる。
ゼロゼロ融資では、当初3年間は利子補給によって実質無利子とするほか、信用保証料も国が負担して減免する。また、融資実行後、最大5年間まで元本を据え置くことも認めている。4月20日の閣議決定後、経済産業省・金融庁連名で金融機関に“ワンストップ手続き”への対応を促し、事業者が地方自治体や信用保証協会へ提出する必要書類の事前確認・代理申請の窓口役を求めたことで、一気に活用が広がった。
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週刊エコノミスト
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