注目4信金トップインタビュー 亀有(東京) 矢沢孝太郎・理事長 大手並みの手法で企業再生
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特徴ある信用金庫の理事長に、コロナ禍などに直面する地域をどう支えていくのか、考え方などを聞いた。
(聞き手=市川明代/金山隆一・編集部)
1999年、破綻した日本債券信用銀行を辞めて、当時父が理事長を務めていた亀有信金に入った。それまでは土地を担保とした融資が中心だったが、新たなチームを作り、経営者や事業内容を見極める信用貸しにかじを切った。開拓したのはIT企業、貿易会社……。不良債権の山を作りながら、融資のノウハウを蓄積してきた。
2005年に地元でも有名な老舗料亭を再生させた。新旧会社に分けて旧会社を清算し、新会社に出資して、提携する近隣4信金(亀有、足立成和、小松川、東栄)で協調融資を実施した。役立ったのは、日債銀時代の人脈だ。かつての先輩が籍を置く整理回収機構(RCC)の支援を取り付けることができた。この時の経験で、貸し出し債権の劣後債への転換や、日本政策金融公庫との協調融資など、「メガバンク並み」の手法で中小企業を…
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週刊エコノミスト
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