コロナワクチン 効果9割で年内接種へ 安全性や輸送に懸念=前田雄樹
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新型コロナウイルスワクチンの実用化への期待が高まっている。米製薬大手ファイザーと創薬ベンチャーの独ビオンテックは11月9日、共同開発するワクチンの臨床試験で「90%超の予防効果が確認された」と発表した。
今回の発表は、世界で約4万4000人を対象に行っている大規模臨床試験の中間解析結果だ。この試験では、参加者を二つのグループに分け、一方にはワクチンを、もう一方にはプラセボ(偽薬)を接種。2回目の接種から7日後以降(1回目の接種からは28日後以降)に両グループ合わせて94人が新型コロナを発症した時点で中間的な評価を行った。
計算上は、プラセボを接種したグループでは86人以上が発症したのに対し、ワクチンを接種したグループでは8人以下しか発症しなかったことになる。一般的なインフルエンザワクチンの予防効果が40~60%とされる中、米食品医薬品局(FDA)は50%以上の予防効果を承認基準としているが、中間解析の結果はこれを大きく上回っている。
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週刊エコノミスト
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