クローズアップ3 米政策 動き出す「グリーン戦略」 2兆ドル投資が一部実現へ=上野貴弘
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2050年までに脱炭素化を実現することを目指し、バイデン次期大統領は今後4年間でインフラ再建とクリーンエネルギー分野に2兆ドルを投資する計画を公約した。
政府予算は議会の発言力が強いため、共和党が上院の多数派を握れば民主党の思惑通りの予算を確保するのは困難となるが、その中でも実施可能な取り組みは多い(表)。それは、大統領と省庁の権限だけで実施できる施策や、議会で超党派の合意を得られる取り組みがあるからだ。
真っ先に手を付けるのは「自動車の電化」だろう。バイデン氏は就任当日に乗用車の電化を進めるための新たな燃費規制に関する大統領令に署名すると公約しており、担当省庁は速やかに規制策定に着手する。また、トランプ政権が否定したカリフォルニア州による独自のゼロ排出車基準を再認可して、同州のニューサム知事が掲げる35年までに新車販売を排ガスゼロ車のみとする規制構想を後押しする。
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週刊エコノミスト
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