メルク 世界4位。医薬品、がん治療薬に強み=永井知美/319
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◆Merck
米メルクは、1891年設立の名門ヘルスケア企業で医薬品、ワクチン、アニマルヘルス(動物用医薬品とワクチン)を手掛ける。がん、心疾患、糖尿病に強みを持ち、医薬品売上高で世界4位(2019年度。AnswersNews調べ)。主力医薬品の特許切れに苦しんだ時期もあったが、足元はがん免疫治療薬「キイトルーダ」の伸長で業績好調である。部門別売上高構成比率は医薬品・ワクチン89%、アニマルヘルス10%(20年1~9月期の数値)。NYダウ工業株30種の構成銘柄である。
米メルクの源流は、1668年に設立された医薬・化学品メーカー、独メルクにさかのぼる(囲み記事参照)。1891年、独メルクは米国に本格進出すべく米メルクを設立したが、第一次世界大戦時に接収され、別の道を歩み始めた。
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週刊エコノミスト
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