新規会員は2カ月無料!「年末とくとくキャンペーン」実施中です!

マーケット・金融 独眼経眼

米株式市場は金融相場から業績相場へ=渡辺浩志

 新型コロナウイルス禍でも、米国の主要株価指数は軒並み史上最高値圏にある。株価は1株当たり利益(EPS)と株価収益率(PER)からなるが、現在はEPSの回復が途半ばであるのに対し、PERが歴史的高水準にある。

 一般に、景気後退期に金融緩和で実質金利が下がり、PER主導で株高となることを「金融相場」と呼ぶ。一方、景気回復期にEPSが増加して起こる株高を「業績相場」と言う。

 コロナ禍以降は、政府が財政出動を行い、米連邦準備制度理事会(FRB)が増発された国債を買い取ることで、金利上昇を抑えてきた。最近の株高は、こうした財政ファイナンスによる実質金利の低下がPERを押し上げたことによるものであり、典型的な金融相場といえる(図1)。

残り761文字(全文1077文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)が、今なら2ヶ月0円

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

12月3日号

経済学の現在地16 米国分断解消のカギとなる共感 主流派経済学の課題に重なる■安藤大介18 インタビュー 野中 郁次郎 一橋大学名誉教授 「全身全霊で相手に共感し可能となる暗黙知の共有」20 共同体メカニズム 危機の時代にこそ増す必要性 信頼・利他・互恵・徳で活性化 ■大垣 昌夫23 Q&A [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事