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古賀茂明の闘論席

撮影 小松雄介
撮影 小松雄介

 経済産業省は2020年12月16日、12年から福島県沖で実施していた浮体式洋上風力発電の実証実験の民間への引き継ぎ断念と全設備撤去を表明した。この結果は私の予想どおりだった。その理由は、五つの「不純な動機」にある。

 まず、東京電力福島第1原発事故に対する地元住民の不満を和らげ、復興への期待を高めるためにシンボルとして利用したいという動機。事故の翌年に始まったことからもよく分かる。

 第二に、反原発運動の全国的な高まりに対して、自然エネルギー振興の姿勢を強く打ち出すことで、反原発運動家のご機嫌を取りたいという動機。

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