児玉裕 小寺商店社長 銀座100年不動産会社社長が語る コロナを機会に「新しい銀座」が生まれる
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銀座の商店は時短営業と外国人観光客の急減の厳しい状況が続いている。飲食と物販共に厳しいが、とりわけ飲食は2020年春の新型コロナウイルス感染第1波の時に、早々に撤退を決めた人が結構いた。多店舗展開している企業系が中心で、店舗を30店舗から20店舗にするという形のリストラだった。
一方で、個人の店舗は助成金の給付を受けながら辛うじて頑張っていた。その後10月以降に人出が戻り、飲食店も「売り上げが7〜8割戻った」とやや安堵(あんど)していたのもつかの間、12月からの再度の感染拡大は、これまで頑張ってきた店舗に大きな逆風になっている。例年なら通常月の2〜3倍も稼ぐ年末商戦が不発。年明け後も夜8時までの時短営業だ。銀行からの支援融資を受けても、今後売り上げが戻らなければ厳しいと判断し、ここにきて店舗を解約する動きが再び出ている。
銀座の店舗賃料は、一番高いのが中央通りや晴海通りの1階路面、4〜6丁目周辺で、コロナ以前の平時は坪単価で月額20万円超、並木通りの一部で10万円超だった。100坪借りれば家賃が月1000万〜2000万円超となる。そういう場所で営業している高級店も少しずつ撤退の兆しが出ており、まだ解約したばかりなので店舗は営業中だが、今後半年や1年後には解約になる。こうした解約予備軍が結構多いという印象だ。
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週刊エコノミスト
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