ウーバー・テクノロジーズ シェアリングの中核企業=宮川淳子/327
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◆Uber Technologies
ウーバー・テクノロジーズは、主に一般の個人による配車や食事の宅配のためのオンライン上のアプリケーション(アプリ)を運営する米国企業。2020年12月期現在、世界の約70カ国、1万以上の都市で、1億人近くに利用されている。09年の会社設立当初は配車のモビリティー事業(ライドシェア=相乗り)から始めたが、14年からはレストランや店舗、ドライバー、利用者間の食事の宅配をつなぐデリバリー事業(ウーバーイーツ)を追加し、専用アプリを通じたサービスの供給者と利用者のそれぞれから手数料収入を得ている。会社設立から10年目の19年5月に新規株式公開を行い、新たな資金調達手段を得た。20年度(1~12月)の通期営業損益はまだ赤字だが、今後も事業投資やM&A(事業の合併・買収)を積極的に行うとみられる。
創業時からの主力事業であるライドシェアは、一般的にシェアリングエコノミーと呼ばれている経済活動のひとつである。個人が保有するスキルや時間、場所、乗り物、モノなどを、インターネット上のマッチングサービスを介して、他の人々と貸借、売買、交換することで共同使用する仕組みだ。世界のシェアリングエコノミーの市場規模は、13年時点の150億ドル(約1兆5600億円)程度と推定されていたが、25年には3350…
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週刊エコノミスト
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