片山杜秀の闘論席
有料記事
総務省。何をする役所だろうか。外務省なら外交を総務し、財務省なら財政を総務する。総務省はというと、内政を総務するのだ。内務省と名乗れば分かりやすい。ところが、内務省とは、大日本帝国の時代に全国の警察から地方行政までを統括し、ファシズムの象徴とされ、米国に徹底解体された役所の名前である。だから使いにくい。それで総務省だ。
といっても今の総務省の中身は1945年までの内務省とはずいぶん違う。(1)郵便や放送や電信を担当した郵政省、(2)地方自治をサポートした自治省、(3)国家行政機構のスリム化をミッションとした旧行政管理庁(のちの総務庁)の系統。この三つを束ね、2001年に誕生した。
残り506文字(全文800文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める