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週刊エコノミスト Online チャイナウオッチ 中国視窓

中国が「クアッド」切り崩し 外交攻勢で米国との対立激化=金子秀敏

何度も会談してきたバイデン氏(左端)と習氏(右端)(2016年3月) Bloomberg
何度も会談してきたバイデン氏(左端)と習氏(右端)(2016年3月) Bloomberg

 米国のバイデン大統領は4月16日、菅義偉首相との日米首脳会談を皮切りに首脳外交をスタートさせた。台湾と隣接する日本を最初の会談相手に選び、中国の台湾侵攻を阻止する意思を明確にした。

 日米豪印4カ国(クアッド)を土台に、インド太平洋への中国の軍事膨脹を抑える戦略はトランプ前政権でも動いていた。それをバイデン政権は継承し、さらにウイグル人や香港市民に対する人権侵害を制裁する人権外交が加わった。習近平国家主席が受け入れることはありえず、米中は衝突コースの入り口に立った。

 米中の衝突は3月18、19の両日、米アラスカ州アンカレジで開かれた両政権最初の外交トップ会談で始まった。米国のブリンケン国務長官、サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)と中国の楊潔篪共産党政治局委員、王毅国務委員兼外相が激しい非難を交わした。

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