週刊エコノミスト Online書評

厳格な教義に左右される 女性たちの日常を描く=高部知子

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 先日ベリーダンスを体験した。踊りはさすがに難しかったが、古代エジプトの曲だという音楽が心地よく、なんともエキゾチックな衣装とムードに夢心地となった。イスラム文化については身近に誰も体現者はいないし、大学時代の中東史程度の知識しかないので『ルポルタージュ イスラムに生まれて 知られざる女性たちの私生活』(読売新聞中東特派員著、ミネルヴァ書房、2640円)』に興味がわき、読んでみた。

 宗教とか思想って、日本では日常的にそれほど意識することはないように思うのだが、この本を読んでみると、とにかくライフイベントの全てが教義に基づいて決められていることに改めて驚いてしまう。例えばスポーツ。2012年のロンドン五輪にサウジアラビアから柔道と陸上競技で女性選手が派遣されたのがイスラム女性では初めてなのだとか。

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