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カジノ大手クラウン・リゾーツの買収合戦=守屋太郎

高さ271メートルの「クラウン・シドニー」 筆者撮影
高さ271メートルの「クラウン・シドニー」 筆者撮影

豪州 カジノ大手の買収合戦=守屋太郎

 豪カジノ大手クラウン・リゾーツへの買収提案が相次いでいる。米投資ファンドのブラックストーンが3月、84億豪ドル(約7089億円)の買収案を提示。競合の豪スター・エンターテインメントも5月、株式交換での合併を表明した。クラウンはブラックストーンの提案を拒否したが、スターへの回答は保留した。

 クラウンは2007年、メディア事業で財を成したパッカー一族のカジノ部門から分離。現当主ジェームズ氏は、メディア王の父ケリー氏の死後、カジノ事業に傾注した。海外に手を広げたが、マカオの合弁は手放し、米ラスベガス案件も失敗。悪化していた業績にコロナ禍が追い打ちをかけた。20年12月半期の最終損益は1億2090万豪ドルの赤字だった。18年に会長を退いた筆頭株主のジェームズ氏は、身売りに前向きとされる。

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