週刊エコノミスト Online編集後記

北條一浩/和田肇

編集部から

 黙っていてはいけない。そう思うことが増えた。

 東京五輪・パラリンピックに小中学生を、という目的で作られた「学校連携観戦チケット」に対し、辞退する自治体が増えている。賢明な判断だと思う。幸い、私が住む自治体でもいち早く「行かせない」ことを決めてくれた。「子どもたちに夢を」などと空々しい言葉が宙を舞っているが、明らかに「動員」であり、それを自治体の教育委員会がきっぱりとはねつけた。

 このことに不快を感じる人もいるだろう。コロナ禍の中でも開催に賛成の人は多い。私は絶対反対だが、だからといって賛成の人と向き合うのをやめたくはない。意見の違う者同士が議論できることこそが民主主義の根本だと思うから。議論には感情が伴う。ケンカになるかもしれない。しかし黙ってやり過ごしていては何も変わらない。

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