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週刊エコノミスト Online 闘論席

「ナノプラスチック粒子」のリスクは未知数だ

撮影 佐々木順一
撮影 佐々木順一

池谷裕二の闘論席

 マイクロプラスチックの環境問題は今や社会常識だ。レジ袋が有料化されるなど、日常にも変化がある。有料化は理念としてはよい。しかし、世界では毎年4億トンのプラスチックが生産されており、2050年までには2倍に増加する見込みだから、レジ袋のみを有料化したところで、環境の保護効果はほぼ皆無だ。有料化は昨今のSDGs(持続可能な開発目標)をくんだ精神論的(あるいは欧米への迎合的)な意味合いが強いだろう。

 微細な断片プラスチックが、海洋生物に悪影響を与えることはよく知られている。魚や貝だけでなく、プランクトンからウミガメ、ウミドリまで幅広い生物が影響を受けている。ではヒトへの有害性はどうだろう。

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