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山火事やコロナ禍で需要が高まる消防車や救急車。特殊車両の米オシュコシュ株価は50倍に上昇

コロナ禍で消防車の需要が高まっている Bloomberg
コロナ禍で消防車の需要が高まっている Bloomberg

オシュコシュ 特殊車両大手の米企業=清水憲人/353

 ◆Oshkosh

 オシュコシュ・コーポレーション(オシュコシュ)は、米国のウィスコンシン州オシュコシュ市に本社を構える特殊車両メーカーだ。4輪駆動トラックのメーカーとして1917年に設立され、80年代に軍用トラックなどの製造・販売で業績を拡大。87年には売上高の83%が国防関連製品という軍需企業であった。しかしその後、数々の戦略的買収を通じて製品ラインアップを拡充。現在では、多種多様な車両を提供する特殊車両分野のリーディングカンパニーになっている。

 オシュコシュが積極的に買収を行ったのは、90年代半ばから2000年代にかけてだ。まず96年に米国の大手消防車メーカーであるピアース・マニュファクチュアリングを1億5690万ドル(約171億円)で買収し、ノバ・バス社から翌年97年に消防ハシゴ車などの資産を360万ドルで獲得。消防車両事業の基盤を確立した。98年には米マクニーラス社を2億1760万ドルで買収し、コンクリート・ミキサー車とゴミ収集車の分野でも米国の大手メーカーとなった。

 また、99年に米キウォーニー・エンジニアリング社の製造資産を620万ドルで取得し、クレーンや高所作業用の装置などに使用する耐久性の高い鉄鋼製品の製造能力も手に入れた。

 00年には、米国の大手救急車メーカーのメドテック・アンビュランスを1450万ドルで買収。01年にはコンクリート・ミキサー車メーカーだったTEMCOから一部の資産を814万ドルで継承。04年になると、ローテーターと呼ばれる特殊牽引(けんいん)車やレッカー車などを製造するジュダンを7990万ドル、コンクリート・バッチング・プラントの大手メーカーであるCON−E−COを1880万ドルで、05年にはカナダの大手コンクリート・ミキサー車メーカーのロンドンを1120万ドルで買収した。

 そして、0…

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