教養・歴史書評

「毛沢東主義」の混乱と惨劇を今、知るべき理由=加藤徹

    歴史書の棚 吹き荒れた「毛沢東主義」 世界中の混乱と惨劇描く

     程映虹著、劉燕子編訳『マオイズム(毛沢東主義)革命 二〇世紀の中国と世界』(集広舎、4950円)は、戦後の冷戦期、中国共産党が世界に「革命」を輸出した結果、世界各地で起きた混乱と惨劇を克明に描く。

    「毛沢東が押し進めた国内革命も『共産主義を実現する』と呼号した世界革命も、人類文明に対する破壊以外の何ものでもなかった」と断言する著者は1959年生まれで、毛沢東時代の中国で育ち、現在は米国の大学で歴史学の教授を務める。

     1956年、ソ連のフルシチョフは突然、スターリン批判を行い、西側との平和共存路線に転向した。毛沢東は、ソ連をひきょうな修正主義者と非難した。世界革命の実現のためには暴力や社会秩序の徹底的破壊も辞さないマオイズムの嵐が、中国の国内外で吹き荒れるようになった。

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