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中国の潜在不良債権を計算すると、なんと「1300兆円」だった=市岡繁男

中国の潜在不良債権は1300兆円

 国際決済銀行(BIS)によると、民間の債務比率(家計と企業の債務合計÷名目国内総生産〈GDP〉)が200%以上の主要国はカナダ、フランス、中国、韓国などだ。過去を振り返ると、日本やスペインのバブル崩壊は同比率が200%を突破した後に起きている。

 高債務国のなかでも中国は別格で、銀行借り入れに限ってみても、その残高は2008~21年の13年間で163兆元(約2800兆円)も膨張した。この間のGDP増加額は78兆元にとどまる。

 かつて日本の銀行貸出残高はGDP比90%前後で推移していた。それがバブル期になって急増し、1990年にはGDPの119%に拡大した(図1)。だが、従来ペースより約125兆円(当時のGDPの3割)も貸し出しが増えた結果、後になって、ほぼ同額の不良債権が生じた。

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