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中国の債務膨張は日本に瓜二つ=市岡繁男

中国の債務増は日本のバブル期と同じ

 1986年に162%だった日本の民間債務比率(民間債務総額÷名目国内総生産)は3年後の89年には200%の大台を突破した。だが90年のバブル崩壊に直面し、不良債権の増加を糊塗(こと)したい銀行は実質倒産企業の利払い分まで融資した。バブル崩壊後も債務比率が増加したのはこのためだ。

 注目は中国の民間債務比率の推移が当時の日本とうり二つなことだ(図1)。恒大集団の経営危機だが先行きは90年代後半の日本と同じ経路を辿(たど)るだろう。ただ、潰れるのは大手銀行ではなく現体制かもしれない。

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