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週刊エコノミスト Online 不動産コンサル長嶋修の一棟両断

大半の管理組合が誤解している大規模修繕が「12年周期」のワケ=長嶋修

大規模修繕はなぜ「12年周期」?/112 

 マンションも新築から10年を経過すると、大規模修繕工事に向け、建物の劣化診断を依頼する業者を選定するために複数業者に見積もりをしてもらうケースがある。一般的に長期修繕計画は12年サイクルで大規模修繕工事が予定されることが多いが、たいていのマンションは外観上劣化を感じる様子もなく、大規模修繕工事を近々実施する必要性がない建物もある。大規模修繕をするかどうかは建物の劣化状況次第であり、必ずしも12年ごとに実施しなくてはならないわけでもない。

 なぜ長期修繕計画のサイクルが12年となっているかといえば、国土交通省の「改修によるマンションの再生手法に関するマニュアル」の中に、大規模修繕時期の目安として「12年目程度」「24年目程度」「36年目程度」といった概念図が示されているのを多くの売り主が踏襲しているからだ(図)。

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