週刊エコノミスト Online編集後記

白鳥達哉/中園敦二

編集部から

 知り合いの声優にコロナ禍による業界への影響が出ているかを聞いてみた。以前はスタジオに行って3~4時間ほどかけて声の収録をしていたが、最近は自宅に収録できる場所を作り、オンラインでデータをやり取りする形に変わっているそうだ。収録にかかる時間も1~2時間に短縮されている。

 これだけ聞くと素晴らしい話に思えるかもしれないが、問題もある。収録が効率化されたことで、時間の確保が厳しかった人気声優に出演依頼が殺到し、その分、2番手以降の声優の仕事が減ってきているのだという。

 また、この世界に入ってきたばかりの新人声優もスタジオにベテランの声優がいないことで、「芸を盗む」機会がなくなっているようだ。新人の多くは名前も出ることがなく消えていく世界だとは聞いているが、今後はさらに生き残るのが厳しい時代になるのかもしれない。

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