「安易な合意に入るわけがない」日本が脱炭素の輪に距離置く理由は
有料記事
「安易な合意に入らない」 脱炭素に距離置く日本
11月13日に閉幕した国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)では、議長国の英国を中心に40カ国超が石炭火力発電を段階的に全廃し、20カ国超が新車販売を電気自動車(EV)など二酸化炭素(CO2)を排出しない「ゼロエミッション車」へ移行することを表明した。しかし、日本はこの合意の輪に加わらなかった。
日本は2011年の東京電力福島第1原発事故以降、火力発電への依存度が高まり、石炭抜きでは電力の供給不足に陥る事情がある。また、日本の自動車産業は過去20年間で自動車のCO2排出量を20%以上削減したが、普及している電動車の9割以上はハイブリッド車(HV)だ。政府は35年までに乗用車の新車販売すべてを「電動車」にする目標を掲げているが、それにはHVも含まれている。
残り181文字(全文544文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める