週刊エコノミスト Online編集後記

北條一浩/和田肇

編集部から

 自宅のすぐ近くに大きな公立図書館がある。入館すると入り口付近に毎月のテーマに沿った本を並べたコーナーがあり、12月は「障がいがあるってどんなこと?」がテーマだった。これは12月3~9日が「障害者週間」にあたることに即して決められたと推察された。

 その意図や良し、である。しかし、ここでいつも気になってしまうことがある。それは「障がい」という表記についてである。「がい」と平仮名にするのはむろん、「害」の字が喚起するネガティブなイメージを避けるためだろう。

 私の考えでは「がい」と平仮名にすることで、社会で共有するべき困難が漂白されてしまうのではないかという懸念がある。「体のいい忘却=排除」になりかねない。

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