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EV用電池は中国が圧倒 世界シェア5割、トップ10に6社=湯進
電池は中国一強 世界シェア5割、トップ10に6社 25年の生産はグローバル需要の1.7倍=湯進
中国の新エネルギー車(NEV)市場の成長は車載電池業界にも追い風だ。
中国製電池の搭載量は2021年1~11月に128.3ギガワット時(GWh)に達した。これは世界全体の電動車、すなわち電気自動車(EV)とハイブリッド車(HV)が搭載する電池の約半分を占めている。中国国内の需要増が地場メーカーを世界トップに押し上げた。CATL、BYDなど中国系6社が21年1~10月の車載電池搭載量世界トップ10にランクインした。
世界首位のCATLは、鉱山資源の確保、原材料の調達、素材開発、製造、リサイクルを一貫して行っており、コストダウンを図っている。また電池の大容量および電池パックのコストダウンを実現する技術「CTP」(Cell to Pack)を開発し、生産効率は従来比50%アップを実現した。21年7月には、急速充放電の特徴を持つナトリウムイオン電池(NIB)の商用化を開始すると発表した。NIBは製造コストでリチウムイオン電池の60~70%というメリットに加え、マイナス40度の極寒環境でも動作できるという。
川上から川下まで網羅する強み
中国企業が川上の希少金属から川下の電池パックの生産まで注力することにより、現地で電池産業のサプライチェーンが形成されると同時に、低コストで部品・部材の調達ができるよ…
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週刊エコノミスト
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