今週のポイント 12月の貿易統計(1月20日) 自動車輸出の動向が焦点に=上野剛志
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1月20日に財務省が2021年12月の貿易統計(速報)を公表する。
日本の輸出額の伸びは昨夏以降、20年における急減の反動一巡に加え、半導体などの供給制約の深刻化によって主力の自動車輸出が大きく落ち込んだことなどから鈍化が鮮明となっていた。しかし、昨年11月(確報)には供給制約の緩和を受けて自動車輸出が前年比4.1%増と3カ月ぶりにプラスに転じたことなどから、全体でも前年同月比20.5%増と6カ月ぶりに伸びを拡大している。
ただし、自動車の輸出台数で見ると、米国向け(同22.8%減)や中国向け(同34%減)を中心に全体で前年を割り込んでおり、いまだ回復途上にある。12月も大手自動車メーカーにおいて一部工場の稼働が停止されており、供給制約の解消には至っていないものの、自動車輸出がさらに持ち直し、日本の輸出回復を後押しできるかが注目される。
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週刊エコノミスト
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