ロシアで外国人の医療検査義務化はウクライナ情勢も絡んだ「圧力」?=前谷宏
有料記事
ロシア 外国人の医療検査義務化=前谷宏
ロシアで外国人労働者らを対象にエイズウイルス(HIV)や結核などの感染症や薬物中毒の医療検査を義務づける制度が昨年12月29日、始まった。顔写真の撮影や指紋登録も義務化された。政府は旧ソ連諸国出身の出稼ぎ労働者らによる感染症拡大の防止が目的としているが、運用面で不透明な点も多く、外国人のビジネス関係者を中心に混乱が広がっている。
医療検査は、労働許可証保持者は入国後30日以内、それ以外の長期滞在者は同90日以内に指定の医療機関で受けなければいけない。首都モスクワの場合、労働者向けの指定医療機関が中心部から約50キロも離れた場所にあり、検査のために片道約2時間の移動を強いられる。検査結果の有効期限は3カ月で、年4回の検査を受ける必要がある。
残り183文字(全文526文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める