空振りに終わった家計負債政策、新型コロナで道筋描けず=嚴在漢
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韓国 家計負債の抑制策が空振り=嚴在漢
文在寅(ムンジェイン)政権発足当時の2017年、韓国は1358兆ウォンの家計負債を抱えていた。文氏の選挙公約の骨子は、この負債の総量管理制度であった。公約の趣旨は、「返済できる分だけ借金してほしい」だ。制度では家計の可処分所得対比の負債(家計信用基準)割合が150%を超えないよう定めた。
だが最近、韓国金融業界筋によれば、前述の負債割合は20年に170%を超え、21年3月基準の家計負債は1845兆ウォン(約175兆円)に膨らんだことが明らかになった。背景には新型コロナの長期化がある。所得が増えない状態で貸し出しばかりを厳しくすると、その貸し出し需要は闇金融などに向かう可能性があるために、積極的な管理ができなかったのだ。結局、文氏の任期5年間、家計負債に関しては大半の公約が事実上、…
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