2月の経常収支、黒字を維持できるか=山下大輔
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今週のポイント 国際収支統計(4月8日) 経常収支は黒字を維持できるか=山下大輔
貿易収支は大きく悪化している。1月の国際収支統計によれば、貿易収支は前年同月から1兆4642億円悪化し、経常収支も前年同月から1兆6950億円悪化した。季節調整値でみれば、経常収支は1917億円の黒字であるが、貿易収支は8月以降赤字が継続している(1月はマイナス3988億円)。
コロナ禍からの世界経済の回復やロシアによるウクライナへの侵攻により、原油などの資源価格が大きく高騰していることで、輸入金額が増加している。加えて、新型コロナウイルス感染拡大に伴う部品供給不足による工場の操業停止が相次ぐなどしており、輸出の増加に期待できる状況ともなっていない。また、このところの円安の進行は、短期的には貿易収支赤字を拡大させる要因となるだろう。
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週刊エコノミスト
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