経済・企業深層真相

愛知県副知事人事でトヨタと知事の思惑一致

 愛知県の副知事に4月、トヨタ自動車労組出身の元衆院議員、古本伸一郎氏(57)=写真=が就任する。政財界に驚きが広がり、起用した大村秀章知事の思惑を巡り、臆測が飛び交っている。

 古本氏はトヨタ労組の組織内候補として、愛知11区で6回当選を重ねてきた。ところが昨年の衆院選を前に組合側が「カーボンニュートラルなどの課題に超党派で取り組むことが必要」との理由で、自民候補との対決を避けるべく候補者擁立の取りやめを決定した。

 政界引退を余儀なくされた古本氏は、トヨタの社員に。肩書は「総務・人事本部付主査」。組合の「与党シフト」は豊田章男社長の意向ともいわれ、首を差し出した古本氏には会社としても相応の処遇をせねばならない。しかし古本氏の社内の業務歴は短く、その扱いに「労使一体」で頭を悩ませていたという。

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