国際・政治ワールドウオッチ

シドニー 連休中の交通機関すべて「タダ」=守屋太郎

 豪州東部シドニーの地元州政府は4月14~25日の12日間、同市周辺の広範囲で、公営の鉄道やバス、フェリーを無料化した。「鉄道・路面電車・バス労働組合」(RTBU)が2月、賃上げや労働環境の改善、民営化反対を訴えてストを計画したところ、“逆切れ”した州政府が24時間の運休を強行。市民の足に大きな影響が出たため、批判を和らげる狙いで異例の大盤振る舞いに踏み切った形だ。

 コロナ禍のロックダウン(都市封鎖)で疲弊した観光・サービス業を支援する経済対策の側面もある。イースター(復活祭)の4連休(15~18日)は天候にも恵まれ、「シドニー湾で船に乗ったり、電車でビーチまで遠出したり、子どもを連れて移動しまくった」(30代主婦)という。豪州は日本のように私鉄網がなく、一部の民間フェリーなどを除き、ほぼ全線が州営となっている。原資は税金だが、無料化は総じて好評だったようだ…

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