仮想通貨を暴落させた「テラショック」とは?
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仮想通貨がはらむマネーゲームの本質を露呈
仮想通貨(暗号資産)市場への信頼が大きく揺らいでいる。5月に入りビットコインをはじめ、ほとんどの通貨が大幅に下落した。震源は「テラUSD(UST)」の暴落だ。その特徴は、法定通貨を資産の裏付けとする「ステーブルコイン」であること。この種の仮想通貨は通常、ドルとペッグ(連動)、つまり常に1ドルの価値を持つよう設計され、「価値が安定している」とされていた。
ところが今回、テラUSDは、ドルとの「連動」が外れてしまった。要因は連動の仕方が特殊だったからだと見られる。例えば、ステーブルコインの中でも時価総額の大きい「テザー」などは、法定通貨で構成される準備金で裏付けられている。一方、テラUSDは、「ルナ」という仮想通貨と交換できるようにしていた。つまり、テラUSDが1ドルを下回ると、1ドル相当のルナで補完される仕組みのアルゴリズムが組まれていたという。…
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週刊エコノミスト
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