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週刊エコノミスト Online 編集後記

荒木涼子/稲留正英

編集部から

「毎朝のチェックは米国債10年物の利回りから始めよ」。科学や原発ニュースを報じていた部署から4月に編集部に異動して最初にデスク(上司)から受けた訓示だ。理由は「その数字の動きが全ての経済につながっているから」。

 この間、その利回りは1%以上上昇し、円安も急速に進んだ。欧米の利上げで株価の変動もめまぐるしい。正直、ニュースに追いつくので精いっぱいだった。とはいえ今まで流し読みしていた経済ニュースの記事を読み込むと、自分の生活に影響している部分が見えてくる。経済の課題を自分ごととして捉えるようになった。

 そして、前述の部署で私は「原発の記事は読まれない」と嘆いていたが、発信の仕方に工夫が足りなかったと反省した。一見身近に捉えにくいものこそ、どう自分ごととして捉えてもらうか。記者の腕の見せどころと肝に銘じたい。

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