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コロナ禍でも拍車、ブラジルで格差拡大=美代賢志

ブラジル 国民の1割が貧困層に=美代賢志

 ブラジル国民の貧富の格差が拡大している。国内シンクタンク、ゼツリオ・バルガス財団(FGV)が、ブラジルの総人口に占める貧困層、1人当たりの月額収入が210レアル(約5250円)未満の世帯の比率を調査、2021年に10.8%に達したことが分かった。20年から3.2ポイントも上昇し、1年間で720万人が貧困層に転落した計算になる。

 また、ブラジル地理統計院(IBGE)が、所得分位で上位わずか1%の最も富裕な世帯の1人当たりの収入を調べたところ、21年は下位の50%の人たちの平均収入の38.4倍となった。コロナ禍による収入の減少が低所得層ほど顕著で、20年の34.8倍からさらに拡大した。

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