教養・歴史書評

新疆問題を考えるうえで必読の通史=加藤 徹  

ウイグル問題の根源を知る日本語初の「新疆」通史 

 欧米諸国や亡命ウイグル人は、中国はウイグル人にジェノサイド(特定民族への虐殺)を続けていると批難する。中国側は全否定し、米中対立に拍車がかかる。真相はどうか。

 熊倉潤『新疆(しんきょう)ウイグル自治区 中国共産党支配の70年』(中公新書、946円)は、法政大学准教授である気鋭の若手研究者が書いた、日本語で読める初の新疆通史である。

 新疆の歴史は長い。今から3000年以上前までには、いわゆる白色人種が西方から移り住んでいた。紀元前60年、漢王朝が西域都護府を設置した時点で、新疆は正式に中国の版図に入った、というのが今の中国政府の見解だ。以来、新疆に中国王朝の実効支配が及んだ時代もあれば、そうでない時代もあった。

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