斎藤信世/稲留正英
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編集部から
東京都千代田区の皇居外苑そばの祝田橋交差点。その近くの歩道に、黄色の下地に赤字で「死亡事故発生現場」と書かれた大きな看板が置かれている。看板の横には、いつもきれいな花束がたむけてある。
あの花束は、誰がどんな思いで届けているのか。気になって調べたところ、献花に訪れているのは事故で亡くなった女性の遺族らしいということが分かった。2012年12月のある日、当時循環器内科の医師だった30代の女性を乗せたタクシーとトラックの衝突事故が起き、女性が亡くなっていた。
見通しのいい交差点だが、逆についスピードを出しすぎてしまうのだろう。警察の重要取り締まり場所にも指定されているが、私も昨年11月、バイクと乗用車の事故を目撃するなど、その後も事故は一向になくならない。この交差点を通るたびに遺族の思いを想像し、胸が痛んで仕方がない。
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週刊エコノミスト
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