週刊エコノミスト Online編集後記

斎藤信世/稲留正英

編集部から

 東京都千代田区の皇居外苑そばの祝田橋交差点。その近くの歩道に、黄色の下地に赤字で「死亡事故発生現場」と書かれた大きな看板が置かれている。看板の横には、いつもきれいな花束がたむけてある。

 あの花束は、誰がどんな思いで届けているのか。気になって調べたところ、献花に訪れているのは事故で亡くなった女性の遺族らしいということが分かった。2012年12月のある日、当時循環器内科の医師だった30代の女性を乗せたタクシーとトラックの衝突事故が起き、女性が亡くなっていた。

 見通しのいい交差点だが、逆についスピードを出しすぎてしまうのだろう。警察の重要取り締まり場所にも指定されているが、私も昨年11月、バイクと乗用車の事故を目撃するなど、その後も事故は一向になくならない。この交差点を通るたびに遺族の思いを想像し、胸が痛んで仕方がない。

残り1121文字(全文1489文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事