《今週のポイント》欧州中央銀行政策理事会(9月8日)
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欧州中央銀行(ECB)は9月8日に政策理事会を開催し、金融政策方針を決定する。
ユーロ圏では、前回7月の理事会で0.50%の利上げと、域内の金利差拡大(分断化)を防止する伝達保護措置(TPI)の導入を決定した。利上げ幅はそれ以前のフォワードガイダンス(金融政策の先行き指針)で示した0.25%から拡大され、インフレ抑制への姿勢を強く打ち出した形となる。ただし、インフレ率に減速の兆しは見えないことから、市場では9月の理事会でも0.50%の積極利上げが続くことが予想されている。
一方、成長率については、これまでECBは、不確実性は高いとしつつもベースラインの見通しでは景気後退は避けられるとの見解を示してきた。ただし、ロシアによる欧州向けのガス供給削減というエネルギーを武器にした揺さぶりは激化している。エネルギー価格の高騰でインフレ率は高止まり、景気の下押し圧力もかなり強くなることが予想される。英国ではイングランド銀行が8月に利上げを決定した際に、金融政策報告書において2…
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週刊エコノミスト
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