浜田健太郎/金山隆一
有料記事
編集部から
9月に紙の新聞の購読をやめた。30年以上購読を続けてきた2紙の契約を電子版だけにした。購読料は少し安くなるが、それは主な動機ではない。週末ごとに気になる記事を切り抜き、ノートに貼り付ける作業を長年続けてきた。これがだんだんつらくなってきたのだ。
スクラップしたノートは取材・編集の仕事で頼りになった。切り貼り作業の際に、内外一流の有識者やジャーナリストの解説記事を精読して知識を血肉化することができた。とはいえ、読むこと自体はデジタル版でも不都合はない。スクラップ作業は電子版のほうがはるかにラクだ。そんな考えが、紙をやめようという意思を後押しした。
ただ、雨の日も雪の日も新聞を配達してくれた販売店には申し訳ないという思いが強い。技術進歩によって、ある生業(なりわい)を過去の遺物に押しやるのであれば、相応の支援が必要だと思う。
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週刊エコノミスト
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