村田晋一郎/加藤結花
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編集部から
本号の発売時には、プロ野球のレギュラーシーズンが終了しているが、今年も多くの選手が引退していく。ここで注目されるのは引退試合。引退する打者に相手投手は全球直球勝負、引退する投手に相手打者は最後に空振りという“忖度(そんたく)”が見られる。真剣勝負を見たいという思いと、最後に選手の良いところが見たいという思いがあり、この問題に正解はない。
近年はクライマックスシリーズがあり、3位争いも重要となるため、忖度が許容できなくなっている。意外と無難なのは四球で引き分け的に終わらすことだが、それも善しあしがある。私が初めて見た引退試合での四球は、7年前の埼玉西武ライオンズの西口文也投手(現二軍監督)の引退登板。相手の千葉ロッテマリーンズの井口資仁選手(現一軍監督)は真剣勝負に徹し、四球を選んで出塁した。その時の球場はかなり興ざめな雰囲気だっ…
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週刊エコノミスト
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