《東京市場》業況と投資は好調、日本株に注目も 三井郁男
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米連邦準備制度理事会(FRB)をはじめとする中央銀行がインフレ抑制に向けた厳しい引き締め政策を継続する方針だ。この影響を受けて、日本の株式市場にも資金回収圧力が強まっている。米欧中銀のタカ派姿勢が景気後退を招き、企業収益に下方修正圧力が強まることを株式市場は懸念している。
世界経済の先行きにも注意が必要だ。国際通貨基金(IMF)が発表した10月の世界経済見通しは2023年の成長率見通しを前回7月から0.2%引き下げて2.7%とした。米国は22年が1.6%、23年は1.0%へ落ち込む。中国も22年に3.2%で政府目標の5.5%を下回る。その中で日本経済の見通しは底堅い。22年は1.7%で変更なし、23年も1.6%で0.1%の下方修正にとどまり、先進諸国内では上位の成長率となる。
欧米に遅れてコロナ禍からの正常化が進み、内需産業の業況改善や、「全国旅行支援」により消費が刺激されることに加え、外国人入国者の上限撤廃などで中期的に活気を取り戻すことが見込まれる。
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