週刊エコノミスト Online編集後記

谷道健太/稲留正英

編集部から

 11月中旬、電話口の母は開口一番、「お金が下ろせなくなった」と息巻いた。78歳の母は今年に入って認知症が進行し、とうとう現金自動受払機が操作できなくなったようだ。翌日、実家に出向くと、私に電話をかけたことを忘れていた。

 数日後、米国に住む妹が一時帰国し、家族会議を開いた。母は珍しく「パパと一緒に老人ホームに入りたい」。地域包括支援センターからパンフレットを取り寄せ、検討することにした。

 さらに数日後、認知症患者に詳しい医師と看護師に偶然出会い、話を聞いてもらった。2人とも、なるべく住み慣れた自宅でケアを受けたほうがいいと話す。施設の入居者は自由がなく、気の毒だという。

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