投資の基本戦略は変わらず ソニーや半導体などに注目 広木隆
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新NISAにおいても、投資の基本的な考え方、戦略に変わりはない。非課税となる最大投資枠が「つみたてNISA」と「一般NISA」合わせて1800万円と大幅に拡大したので、この非課税枠を目いっぱい使うということが基本だ。税金は確実にマイナスになるコストだから、非課税で投資できるなら、この上ないメリットだ。投資ではリターンはコントロールできないが、コストはコントロールすることができる。新NISAを使わない手はない。
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今までのNISAの非課税枠は、投資額が年間の上限に一度達すると、売却して枠を空けることができなかったが、新NISAは上限に達しても売却すればその分、空いた枠でまた何度でも使える。従って、投資の基本的な考え方に違いはないと言ったが、あえて言えば、新NISAでは「売り」を意識することが、非常に重要だ。
インド先駆けのスズキ
一般的に株式投資をすると、すぐに利食い(利益確定)、損切り(損確定)をしてしまうが、その反対をやるという意識が大切。つまり、利益はできるだけ伸ばして、損切りを早くする。だが、そうはいっても天井や大底では売ったり買ったりできない。魚の頭(最高値)と尾(最安値)は捨てて、真ん中だけ取るという姿勢で臨むことだ。
注目したい銘柄をピックアップしてみた(表)。ソニーグループはブランド、経営力などで日本を代表する超優良企業。リクルートホールディングスはアントレプレナーシップを失わない企業カルチャー。需要拡大が続く半導体関連も期待したい。レーザーテック、東京エレクトロン、信越化学工業など。AGCは日本を代表する「両利き経営(主力事業強化と新規事業展開を両立)」の実践企業。フジクラは事業の選択と集中に取り組み、高ROE(株主資本利益率)企業に変わった。
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週刊エコノミスト
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