《NY市場》市場の不透明感を見極めへ、金融政策と業績動向を注視 橋本真拓
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米国株式市場は当面の間、ボラティリティー(変動性)の高い相場が続くと見ている。景気減速を受け財価格はピークアウトしたが、賃金上昇の影響でサービス価格はしばらくの高止まりが予想される。また、当局が引き締めの手を緩める場合、物価高が再加速するリスクが意識されるため、インフレの低下基調が如実に表れるまで金融政策のハト派転換は期待薄だ。利上げ停止が期待されているが、その後の利下げタイミングには不確実性が伴っている。
企業業績の観点からは、インフレの影響により米企業の売上高は前年比プラス成長が続くと予想される。一方、利益率には圧力がかかり既に市場は2023年の減益を想定している。景気減速が深刻化し売り上げが急速に悪化するなど、企業業績が想定を超えて下振れる可能性に警戒が必要だ。ただ、利上げが停止され業績修正の悪材料の出尽くしなどで不透明感が払拭(ふっしょく)され、24年以降の景気回復への期待が高まれば、23年…
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週刊エコノミスト
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